ファイザ― 抗菌剤ジスロマックの注射用製剤発売 重症肺炎の選択肢に


本剤は細菌の増殖を効果的に抑制し、多様な呼吸器系病原体に対して卓越した効果を発揮します。その作用機序は、細菌のタンパク質合成を阻害することで病原体の繁殖を防ぐことにあります。


こうした特徴的な性質が、アジスロマイシンの臨床的価値を高め、多様な感染症に対する効果的な治療を可能にしています。

アジスロマイシンの作用機序は、細菌のタンパク質合成過程に介入することで抗菌効果を発揮します。

ファイザ― 抗菌剤ジスロマックの注射用製剤発売 重症肺炎の選択肢に ..

このメカニズムにより、細菌の増殖を効果的に抑制し、最終的には病原体の死滅をもたらします。

アジスロマイシンの特筆すべき点は、その高い組織親和性と長い半減期にあり、これらの特性が薬剤の持続的な効果と治療の簡便性を実現しています。

これらの特性により、アジスロマイシンは感染部位に長時間留まり、持続的な抗菌作用を発揮することで、効果的な治療を実現します。

アジスロマイシンは、幅広い抗菌スペクトルを誇り、多岐にわたる病原菌に対して強力な効果を示します。


深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲

特に呼吸器感染症の主要な起炎菌に対して卓越した効果を発揮することから、呼吸器疾患の治療において重要な選択肢となっています。

医療用医薬品 : ジスロマック (ジスロマック点滴静注用500mg)

本錠剤の尿道炎及び子宮頸管炎を除く適応についての、これまで必要な投与期間は3日間としていたところです。今般、肺炎を適応症とする本注射剤の承認にあたって、肺炎を対象とし、本注射剤から本錠剤へ切り替えた臨床試験において、本錠剤を3日間以上投与された症例についても一定の有効性・安全性が確認されたことを踏まえ、当該使用上の注意を変更したところです。

ジスロマック錠250mg | くすりのしおり : 患者向け情報

【1】尿道炎・子宮頸管炎,肺炎,骨盤内炎症性疾患を除く感染症:(1)本剤で治療開始し,4日目以降でも臨床症状が不変又は悪化の場合,医師の判断で適切な他剤に変更。(2)外国の臨床における体内動態試験の成績から,本剤500mgを1日1回3日間経口投与することにより,感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので,治療に必要な投与期間は3日間とする。【2】尿道炎・子宮頸管炎:(1)投与開始後2~4週間は経過観察し,効果を判定。(2)本剤1000mgを1回投与することにより,アジスロマイシン感性のトラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)に対し有効な組織内濃度が約10日間持続することが予測されているので,治療に必要な投与回数は1回とする。【3】肺炎:(1)本剤で治療開始し,4日目以降でも臨床症状が不変又は悪化の場合,医師の判断で適切な他剤に変更。(2)アジスロマイシン注射剤から本剤に切り替える場合,症状に応じ投与期間変更可。

ジスロマック細粒小児用,ジスロマックカプセル小児用100mg) ..


レジオネラ症は4類感染症であり、直ちに保健所に届け出る義務がある。肺炎とポンティアック熱(インフルエンザ様の発熱疾患)の臨床病型に分けられるが、特に肺炎は、急激に進展する致死的肺炎として知られている。
わが国では市中肺炎の約3%を占め、ときに集団発生や院内肺炎としてみられる。レジオネラ属菌は土壌や河川などの環境中に分布するが、菌が循環式浴槽水・温泉水、給湯水などに侵入し、このエアロゾルを吸入することで感染が起こる。病原性が最も強いのはLegionella pneumophilaであり、レジオネラ肺炎全体の60-70%を占めるが、そのなかでも血清型1が多い。
潜伏期間は2-10日であり、高熱や全身倦怠感などの非特異的症状から始まり、遅れて呼吸器症状(咳、痰、呼吸困難など)が出現する。
中枢神経症状(頭痛、意識障害、逆行性健忘症など)や消化器症状(下痢、腹痛など)を伴う場合も多い。糖尿病、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患にもつ患者は重症化しやすい。

肺炎とポンティアック熱(インフルエンザ様の発熱疾患)の臨床病型に分けられるが、特に肺炎は ..

昨年から今年にかけてマイコプラズマ肺炎が流行しています。マイコプラズマ肺炎は、名前のとおり、マイコプラズマという細菌によって起こります。

・非定型肺炎=マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、オウム病、レジオネラ肺炎

肺炎球菌や連鎖球菌といったグラム陽性菌、インフルエンザ菌やモラクセラ・カタラーリスなどのグラム陰性菌、さらにマイコプラズマやクラミジアといった非定型病原体まで、その効果は広範囲に及びます。

・非定型肺炎は、市中肺炎の約 15%程度を占める(Intern Med 2013;52:317-324)

アジスロマイシン水和物は、その独自の薬物動態と広範な抗菌スペクトルにより、多様な感染症の治療に優れた効果を示します。

[PDF] アジスロマイシン製剤の使用にあたっての留意事項について

なお、肺炎に対して注射剤から経口剤へ切り替えた場合以外での本錠剤の投与期間は、従前のとおりであることを申し添えます。

なお、 肺炎に対して注射剤から経口剤へ切り替えた場合以外での本錠剤の投与期

【11.1.1】ショック,アナフィラキシー〔呼吸困難,喘鳴,血管浮腫等が発現。また,アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから,これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意。[8.2参照]〕【11.1.2】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),急性汎発性発疹性膿疱症〔投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与。これらの副作用はアジスロマイシンの投与中又は投与終了後1週間以内に発現しているので,投与終了後も注意。また,アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから,これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意。[8.3参照]〕【11.1.3】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が発現。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意〕【11.1.4】肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全【11.1.5】急性腎障害〔乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には投与中止〕【11.1.6】偽膜性大腸炎,出血性大腸炎〔偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の重篤な大腸炎が発現。腹痛,頻回の下痢,血便等が現れた場合にはただちに投与中止〕【11.1.7】間質性肺炎,好酸球性肺炎〔発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎が発現。投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.8】QT延長,心室性頻脈(torsade de pointesを含む)〔QT延長等の心疾患のある患者には特に注意。[9.1.2参照]〕【11.1.9】白血球減少,顆粒球減少,血小板減少〔[9.7.2参照]〕【11.1.10】横紋筋融解症〔筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等が現れた場合には投与中止。また,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意〕

ジスロマック点滴静注用500mg/アジスロマイシン水和物注射用の効果効能・副作用・禁忌など、薬剤基本情報を掲載しています。

温泉歴などがある場合や、急速進行性でβラクタム系薬が無効な肺炎において本症を疑う。胸部画像所見は多彩な陰影を呈し、特異的な所見はない。著名な炎症所見、肝・筋酵素の上昇、低Na血症などがみられる。塗抹検査では特殊染色(ヒメレス染色など)が必要で、診断には特殊培地(BCYEa培地など)での培養や尿中抗原、特異的DNA、血清抗体価などの検査が用いられる。特に尿中抗原検査は迅速診断が可能なため有用であるが、血清型1以外の血清型には感度が低い。

[PDF] 小児肺炎マイコプラズマ肺炎の診断と治療に関する考え方

マイコプラズマ肺炎は、感染から発症までの潜伏期間が1~3週間ぐらいで、痰(たん)や唾(つば)で広がる飛沫感染(ひまつかんせん)を起こします。肺炎としての発症のピークは8歳から9歳です。